天使は結果オーライ―ロケットガール〈2〉 (富士見ファンタジア文庫)
前半部はロケットガールたちの描写と3人目の茜が出会う困難が中心です。後半部はスペースシャトルと冥王星探査機を交えた困難なミッションが主になります。3人目の茜は体が弱く、大人しい、宇宙飛行士とはかけ離れたイメージの少女ですが・・彼女の真価と魅力をぜひ読んで確認してほしいですね。さらに冥王星探査機の計画主任と茜のやりとり、スペースシャトルクルー達とNASAのプロフェッショナルな行動と情熱、地上と宇宙のコンビネーションが困難を解決していく過程など、素晴らしいドラマが詰まっています。前作同様お勧め。今回はオチもあります。
3・11の未来――日本・SF・創造力
3・11から半年経って発行されたことにすら意味を感じてしまった。いろんな方の論考に触れることができて、日本のSFというものの再考を読むことができる。現場にある悲しみやつらさなどとは距離があると感じてしまうが、その距離感がSFからみた3・11なのかもしれない。「小松左京、最後のメッセージ」と謳われていたが、もっと大きな使命が刻まれていると読むことができると思いました。
S-Fマガジン 2011年 08月号 [雑誌]
初音ミク特集ということで購入しました。
特集の内容は、ミク(またはボーカロイド)モチーフの短編3本、開発者その他へのインタビュー3本、評論数本。
短編はどれも面白かったので、少し感想を書きます。
山本弘「喪われた惑星の遺産」
3本中、最もSFらしいと感じた作品。理由は、話が宇宙的規模だから。
僕のようなオタクは、自分の好きなオタク的コンテンツの海外への広がりを耳にすると、嬉しいような、
気恥ずかしいような気持ちにさせられますが、この話はそれを宇宙規模でやってるという感じです。
面白いです。
泉和良「DIVAの揺らすカーテン」
全体にゆるくけだるい雰囲気が漂った青春小説のような趣です。
他の2本には劣りますが、甘酸っぱい雰囲気は出ていると思います。
野尻抱介「歌う潜水艦とピアピア動画」
3作品の中で一番専門用語や薀蓄が多いですが、特に細かい部分を理解しなくても問題なく読めます。
舞台設定は特殊ながらも途中までは何やら非常にありえそうな話で、引き込まれます。
オチにはあっと驚く(?)「ごほうび」が用意されてます。
これらの3作品、当然ながら初音ミクやボーカロイドが好きなほうが楽しめると思います。
逆に、特に好きではない人が読んだらどんな感想を抱くのか、興味があります。
ロケットガール 3 [DVD]
いよいよ女子高生宇宙飛行士ゆかりのロケットが発射。
発射には成功したものの、宇宙でとんでもないトラブル発生!
たたみかけるようなテンポで楽しめます。
このあとさらに熱くなる展開への序章でもあります。
ロケットガール 1 限定版 [DVD]
と、コメディタッチでテンポ良く描かれているアニメです。
内容は主人公の素人女子高生と、その妹の島の住民少女と、貧弱だけど秀才の主人公の後輩女子高生がわずか数ヶ月でNASAエリートパイロットと共存作業する領域まで一気に到達してしまう話しです。
現実では到底有り得えないことが出来るのがアニメです。
気楽に楽しんでくださいな。