凛と咲く なでしこジャパン30年目の歓喜と挑戦
サッカー専門誌になでしこジャパンのことをよく書かれている日々野真理さんの著です。
読みやすい文章ですらすら読めます。書かれていることも興味深いことが多いので集中でき、本を読み慣れて人なら一時間くらいで読めるでしょう。
ワールドカップの数試合をテレビで観た方は得点シーンでの感動がよみがえると同時にテレビだけでは知ることのできない個々の選手の個性や心理、サッカーへの姿勢を知ることになり感動がより深くなると思います。
レビュアーの印象に残ったのは永里優季選手のことです。交替を告げられたときや先発で出れないときに号泣したといいます。そのとき周囲のメンバーがどういう態度で包んだか、そこには奥深い思いやりやチームワーク精神があることを知りました。
著者のなでしこジャパンとのつきあいは長いようで選手ともコミュニケーションがよくとれているのだと思えるエピソードも数多く出てきます。
世界一のあきらめない心: なでしこジャパン栄光への軌跡
「朝、目が覚めた時、もしその日一番やりたいことがサッカーじゃなかったら、私はその日に引退する」(宮間あや)
10年近く女子サッカー、女子日本代表、なでしこJAPAN、を近くで見てきた筆者だからこそ、分かること、伝えられることがあるのだと思います。
「世界一のあきらめない心」は、本当にサッカーが好きで好きでたまらなくて、毎日毎日努力し続けたチームに生まれる心。
繰り返し読もうと思います。