会社人生で必要な知恵はすべてマグロ船で学んだ (マイコミ新書)
ある日突然、サラリーマンの著者は上司からマグロ船に乗ってくるよう指示されました。
毎日船酔いに悩まされながら、著者の齊藤さんは船の生活が予想ほどひどくないことに気づきました。マグロ漁師の世界観を知ればしるほど、自分が会社生活で培った常識が間違っていることを思いしらされます。
本書は、タイトルに負けない、深い気づきにあふれた一書です。
ある日、船長が次のように説教します。
「ええか、齊藤。おいどーらがマグロを捕りに行くとき、一番大事なこと
を知っちょるか?
それは『決める』ことど。おいどーらも、どこにマグロがいるかなんて
わからん。情報を集めて、『ここで漁をしよう』と、えいやで決めちょ
る。当たり前じゃが、そこにマグロがいるなんて保証はねーんど」
続けて船長は、決めないで海の上をウロウロしても「必ず捕れる」保証なんかない。それなら、早く決めて漁をした方がいい。ダメだったら次の漁場へ移ればいいのだから。
経営の意志決定スピードの重要さを示す、含蓄の深い説教です。
『菜の花の沖』で描かれた北前船の世界では、古株の乗組員が新人を虐待しており、作者の司馬遼太郎氏は、イジメが日本人の悪しき風習であると断じていました。
司馬氏の指摘はこのマグロ船の漁師たちに当てはまらなかったようです。
「すぐにカッとなり怒鳴る」という齊藤さんの先入観とも異なり、仲間どうしの良い面を口に出して褒め、叱るふりをして後輩も褒め、本物の漁師たちは人間関係に気を使っていました。
また、マグロが捕れる日も捕れない日も淡々とやるべきことを続け、結果に一喜一憂しないストレス耐性を持っていました。
この著者だったから、このマグロ船だったから引き出せた教訓は見事です。
実例で教わる教訓は、ストンと腑に落ちてくるに違いありません。
魚影の群れ [DVD]
緒方拳、夏目雅子、佐藤浩一という演技力ある俳優達がぶつかり合い、映画の本質を見せられるような素晴らしい作品です。
各々が演技を超え人物になりきっている様は見るものを圧倒させる力があり、心が騒ぐというか映像の中に自分が飲み込まれていくような気持ちになりました。とても満足できる逸品です。
マグロ船で学んだ人生哲学 -ボクの生き方を変えた漁師たちとの一問一答集 (講談社BIZ)
マグロ船に乗るまでの著者は、人生を難しく考え過ぎていたんだろうと思う。マグロ船にかぎらず、仕事に誇りを持っている人と一緒に仕事をすれば同じ結論が得られたはずで、そういう意味では内容は凡庸といえる。しかしこういう出会いは結構大事だし、人が成長していく過程を見るのは何にしても楽しいので、評価は甘めです。それから、途中に挟まれているコラム(マグロ船の疑問)が面白い。
著者はこれを機会に講演業に転職したらしいが、ネタ切れにならないかどうかが心配ではある。もっともっといろんな人と会って、考えて悩み、自分を見つめなきゃいけないのに。
マグロ船はゴールじゃなくって、スタートだよ。大きなお世話かもしれないが。
1/64 漁船 No.02 大間のマグロ一本釣り漁船 第三十一漁福丸 フルハルモデル
素組しました。
あんまり立体化例は聞いたことがない漁船のプラモですが、キット内容はいたってまとも。
ポルテン(ウキのことですね。)、大漁旗、まぐろ、漁師など付属品もかなり豊富です。
組み立ての部分では艦船模型とは少し違いマスキングがかなり必要になると思いますので割と上級者向けかな?
特に船体と構造物の窓の部分はかなり困難です。
この値段ですので漁船ランプのコード、後ろの旗のヒモ、釣りのリールのラインなどオミットされているところが多数です。
スタイルはかなり良好ですし、作り応えはあります。
こだわる人向けだと思います