流れる [DVD]
これこれ、これですよ。この市井の世界が成瀬の本領・本分です。正に成瀬にしか作れない映画とはこう云う作品を云うのです。
映画全編に通奏低音の様に流れる下町情緒。昔の日本は美しかったのですねぇ。
流れて行く時代に取り残されつつあるのを感じている山田五十鈴が、ラストで杉村春子と奏でる三味線のツイン・リード!姿を消しつつある旧き良き日本に手向けるレクイエムの様に胸に残る。日本人なら必見の映画!!
灘中の数学学習法 (生活人新書)
北海道の私立高校で数学を担当しているものです。
受験の指導でもっとも有名な学校の1つで教えられている数学とはどのようなものなのか・・・非常に興味があってこの本を手にした。
灘高と中高一貫なだけあって、中学校から内容も髄分速い展開で進められているのがわかる。私学の中でも、中高一貫を取り入れているような学校では、カリキュラムの作り方などの参考になると感じた。使っている参考書や問題集も書いてあり、具体的にイメージがわいてくる。
どのようにすれば、灘中に入ることができるのかという本ではなく、灘中はどのような生徒を求めているのかとか、どういった力をつけさせることを狙っているのかが書かれている。最近の受験指南本の中では、ともすれば、「ノウハウですべてを解決することができる」的なトーンで書かれている本が多い。しかし、ノウハウを超越したところの考える力をどのようにつけたら良いのかを問いかけている意味で、この本の存在意義は大きいと感じた。
マンガでわかる「西式甲田療法」―一番わかりやすい実践入門書 (ビタミン文庫)
甲田氏の本は何冊か読んだことがあるが、本書は漫画で書かれていることで、これまで見落としが確認できるかもしれないと思い購入してみることにした。
書かれてある内容は他の甲田氏の本と同じなのだが、元編集者のイラストレーターが書いていると言うことで、これまでの本にない視点があり、わかりやすかった。運動の仕方など具体的にイラストで示されているので他書より理解しやすく、また、元編集者らしい気遣いから、挫折した場合の対処法や、どこまで妥協していいか、商品をどうやって入手したらいいか、などの、読者の立場になった記述がある。イラストを多用するとどうしても内容が薄くなってしまいがちだが、本書はしかるべき情報はきちんと網羅されている。本書のおかげで、健康法の本は、文字だけではなく、視覚的な情報が大切であることを痛感した。
甲田氏の本は他のライターが書いたものが多い。主張それ自体は難解ではないのでだいたい正確に伝わっていると思うが、ライターの甲田氏に対する思い入れのせいで、逆に読者が引いてしまうケースも少なくない。とくに、宗教的に感じられる発言はその真偽はともかく、共感できない者にはマイナスに働く。本書は素直に「甲田氏LOVE!」を女性らしい表現で表に出したおかげで、それほど違和感はなかった。ライター自身の難病の実体験をベースにしたおかげが大きいのだろう。どちらかというと、女性が読むほうが全体的に得るところが大きいと思われる。
天使のしっぽChu(3) [VHS]
今や,萌え系は、あるフィギュア作りの人たちが流行らせなくても、自然に芽吹いていたようです。この作品は4、5年前に製作されたものです。「wowow」のノンスクランブル放送の木曜日で1作目、そして、2作目となる「chu」。cs系でも他のほうへ放映したので、見られない方も結構いたようです。最終巻となる本作品は、やはりアニメ雑誌とのリンクで微妙に違うところが見られます。タイトル(上記)に関して言うと、彼女たちを追うような形で専門の雑誌が作られるほど作品があるので割愛します。賛否両論もありますが、声優面でもご活躍している方も多いので、私は良いと思います。