キル・ビル Vol.1
さんざん映画のDVDを見たからかもしれないが、このサントラ
で映像なしの音楽だけで見るとこれがまたなんとも心地よい。映像
はたしかに、残虐なシーンもあるが、音楽だと心からリラックスで
きる。音楽の方がいいのかも。
キル・ビル Vol.2 [DVD]
VOL1の少しワザとらしいアクション、アニメの挿入、音楽などは、流石タランティーノだと、馬鹿馬鹿しくも面白おかしく観れました。で、モノトーンのクレジットシーンの中で、ピンク色の文字で「This is love story」と出てくるのに、「?」と疑問を感じていた方は、Vol2をご覧あそばせ。Vol.1の馬鹿ばかしさは影を潜め、渋く進んでいくストーリー展開は、Vol.1のエンディングに演歌が流れてきたのと同じくらい、ぶっ飛びました。なぜBillがキドー(umaの演じる人物の本当の名前でした。pussyじゃなかったのね)を殺そうとしたか、Billとお腹の中で死んだと思っていた娘との再会を果たしたキドーの選んだ最後の選択、そしてそんなキドーのすべてを受け入れるBillの男としての器の大きさ…。監督の狙いだとわかっていても、最後はやはりジーンときました。ただ、挿入音楽は、断然1の方がいいと思う。F.シナトラのご令嬢が切なく歌っている主題歌「Bang Bang」、独眼エリーが口笛吹いていた可愛い恐ろしい曲は、Bernard HerrmannのTwisted Nerveはお気に入り。サントラ盤もお勧めです。
キル・ビル Vol.1【字幕版】 [VHS]
妊娠中に殺人集団 に頭を打たれ4年間植物人間状態だったユマ・サーマンはあるとき突然目覚め、、復讐を始める。タランティーノ監督が主演のユマサーマンの出産が終わり、体が戻るまでまって、撮影に入った事で有名な久々の作品ですね。タランティーノがほれ込んだ
ユマ はとっても魅力的です。しかしすごい立ち回り。素晴らしいですね。テンポといい、アニメが入って来るタイミングといい、音楽といい非常におもしろい作品です。半分日本的なこののりは、ちょっと古いですが、ブレーランナーの、あの日本の猥雑な描き方とちょっと似てますね。
ド演歌の挿入の仕方もツボにはまっていました。
このアニメチームも日本のチームで、この一作で昨年のデジタルメディアの賞をとりました。
わたしはイタリアあるいは、スペイン系の監督が好きなんですが、彼らは女性を描かせるとやっぱり抜群なんですね。
好きな監督のほとんどが、ラテン系なんだけど、このタランティーノはアメリカですねでもどこかラテンの香りがするんだけど、なぜかしらね。笑
タランティーノとユア・サーマン 見事な創造と申しておきましょう。
キル・ビル Vol.1 [DVD]
例えば、マトリックスぐらいのスタイリッシュな映像を見せることをできる力を十分持ちながら、あえてそこまでやらないで、どこかにワザと「外し」の部分を絶妙のタイミングで入れているところが、タランティーノらしさだと思います。(ユマ・サーマンが、なぜかブルースリーの死亡遊戯のトラックスーツきているところだとか、鬼塚タイガー履いていることとか、日本刀を機内に持ち込んでいることとか。。ルーシー・リューの微妙な日本語とか。。チープな東京のセットとか。。)パルプフィクションなどタランティーノの他作品が好きな人は、そうした「外し」の部分に気づいて面白いと思います。
そういうわけで、普通に見たら「やりすぎ」だと思われそうな、腕や足が切り落とされまくるシーンも、監督の「遊び心」でしょう。そう思えないと、かなりスプラッター&グロテスクなだけと感じてしまうかも知れないです。
QT好きな人は好き。嫌いな人は嫌い。という評価の分かれ方がはっきりする映画だと思います。
「キル・ビルVOL.2」&タランティーノ・ムービーインサイダー (洋泉社MOOK 別冊映画秘宝)
各俳優人の経歴、元ネタ関連映画作品紹介等、全体的に映画パンフレットを濃く深くした感じの作りです。
未見の方に配慮したのか作品本編に突っ込んだネタバレ的要素は少ないです。
映画を観終えて登場人物に思い入れの出来た人には多少物足りないかもしれませんが、GOGO夕張の双子の妹のボツネタ、エル・ドライバーとブライドの対決シーンのボツネタ等、この本でしか読めない未使用脚本も収録されていてファンなら買い!の一冊です。