橋のない川〈1〉 (新潮文庫)
明治、大正の被差別部落の人々の生活を描く本書ですが、日本の歴史のおぞましい陰の部分である「差別」をテーマにしているにもかかわらず、不思議と暗さがないのは、大らかで豊かな心のぬいとふで、支え合いながら健気に成長していく誠太郎と孝二の兄弟という、主人公一家の大きな家族愛に全編が貫かれているからでしょうか。
差別の嵐は、理不尽で、むごたらしく、国を挙げてのいじめという構図は、日本人として恥ずかしく不幸な過去を見せられるようで心が痛みます。
しかし、そんな状況でも、逞しく、壁を乗り越えながら真っ直ぐに生きていこうとする人々。
約100年を経た今、私たちの周りにはそうした差別は見られないし、多くの若者はそんなことがあったことすら知らないでしょう。
でも、何十何百という誠太郎や孝二の苦しみが、今のこの社会の礎になっているのだということを忘れてはいけないのだと思います。
奈良盆地の美しい田園風景の描写も秀逸で、自分の中に眠っている原風景への郷愁をかき立てられます。
差別の嵐は、理不尽で、むごたらしく、国を挙げてのいじめという構図は、日本人として恥ずかしく不幸な過去を見せられるようで心が痛みます。
しかし、そんな状況でも、逞しく、壁を乗り越えながら真っ直ぐに生きていこうとする人々。
約100年を経た今、私たちの周りにはそうした差別は見られないし、多くの若者はそんなことがあったことすら知らないでしょう。
でも、何十何百という誠太郎や孝二の苦しみが、今のこの社会の礎になっているのだということを忘れてはいけないのだと思います。
奈良盆地の美しい田園風景の描写も秀逸で、自分の中に眠っている原風景への郷愁をかき立てられます。
ビブリオバトル 2010/02/22 「稲垣足穂」
scienthroughでやっている書評バトル、「BiblioBattle」の第9回の様子。この動画は「稲垣足穂(著:稲
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