エモーショナル・デザイン―微笑を誘うモノたちのために
コンピーュター工学や造形デザインの領域で認知科学は、「インターフェイス・デザイン」が数量的にアプローチする。けれど当然ながらヒトは計測できる数値だけで「モノに感じる魅力」を全て理解できる訳ではない。パソコンのアイコンやマウスといったユーザーインターフェイスは、それまでには存在すらなかったものが自覚の下で「面白く」何かに馴染んだからこそ世界的に支持されたのだ。筆者がこの面白さなどの「感情」をロボット(アイボが紹介される)にも当てはめ、造形物の将来を構想したのが本書。しかしまさに文化に関わる領域だけに、PCのような造形物だけではない、文系的領域への架け橋を期待したくなる。
未来のモノのデザイン
認知心理学者ノーマンは著書 「誰のためのデザイン?」 において既存のさまざまな工業製品のデザインを分析していた. するどい分析ではあったが,その内容はむしろ保守的にみえた. 本書では知的な機械と人間とのインタラクションがテーマとなっていて,よりノーマンらしい内容だとおもえる. 本書の内容はそのなかに書かれている 「6 つのデザインルール」 にまとめられ,また 「機械によって [実はノーマンによって] 作られた 5 つのルール」 もあわせて書かれていて,そのほうが私にはピンとくる. いずれにしても,マイコンなどを内蔵した知的なインタフェースのデザイナーは,本書をてもとにおくとよいだろう.
『青鞜』女性解放論集 (岩波文庫)
女流文学の発表の場としての使命を任じた『青鞜』に、付録のようにして掲載された評論などを集めたもの。当時の女流論客のしのぎの火花を砂被りで眺めているような迫力がある。ただ、一連の議論として発表された文章であっても、『青鞜』以外で発表されたものは収録されていないので、不便もある。
議論の水準としては、成層圏の彼方に飛翔してしまったような今日の女性学とは比べるべくもないが、決して過去の遺物と軽んずるようなものではない。特に、平塚らいてうの所論の鋭さは際立つ。冒頭、『人形の家』のノラについての所感が次々と熱く繰り広げられる中で、らいてうの眼差しは至って冷ややか。こんなの当たり前じゃないの。いまさら浮き足立つなんて、ノラもずいぶんとウブなんじゃない?と言わんばかり。対照的に、公娼制度に関して青山菊栄の反論に応えた野枝の文章などは、もはや読むに耐えないほど見苦しく取り乱したものに成り終わってしまい、いかにもお粗末。
本書で採りあげられている様々なテーマの中には、家父長制や姦通罪についての法改正、堕胎罪運用の大幅な変化、或いは女性普通選挙の実現、公娼制度の廃止など、時代を経て既に議論の直接の基礎が失われた問題もある。しかし、それらについて本書で問われていたことの根本は、制度の変化によっては結局なにも解消されたわけではないこともまた見逃してはならないはずである。刑罰の対象とならないとは言っても、姦通や堕胎を例えば自分に許せるのかという問題の深みは、相変わらず混沌のままではないか。大正時代に熱く論ぜられたこれらは、結局われわれの問題として今尚立ちはだかっている。
議論の水準としては、成層圏の彼方に飛翔してしまったような今日の女性学とは比べるべくもないが、決して過去の遺物と軽んずるようなものではない。特に、平塚らいてうの所論の鋭さは際立つ。冒頭、『人形の家』のノラについての所感が次々と熱く繰り広げられる中で、らいてうの眼差しは至って冷ややか。こんなの当たり前じゃないの。いまさら浮き足立つなんて、ノラもずいぶんとウブなんじゃない?と言わんばかり。対照的に、公娼制度に関して青山菊栄の反論に応えた野枝の文章などは、もはや読むに耐えないほど見苦しく取り乱したものに成り終わってしまい、いかにもお粗末。
本書で採りあげられている様々なテーマの中には、家父長制や姦通罪についての法改正、堕胎罪運用の大幅な変化、或いは女性普通選挙の実現、公娼制度の廃止など、時代を経て既に議論の直接の基礎が失われた問題もある。しかし、それらについて本書で問われていたことの根本は、制度の変化によっては結局なにも解消されたわけではないこともまた見逃してはならないはずである。刑罰の対象とならないとは言っても、姦通や堕胎を例えば自分に許せるのかという問題の深みは、相変わらず混沌のままではないか。大正時代に熱く論ぜられたこれらは、結局われわれの問題として今尚立ちはだかっている。
(1)基調講演の補足|解説(会場からの質問に答えて)
http://angel-zaidan.org/contents/forum-shoku2014/ 佐賀県立博物館で開催された「生誕150年記念 森永太一郎展」で、「和菓子と西 ...
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