森川さんが人魚姫の王子で初登場と聞いて、人魚姫はあまり好きな童話ではないですが、
これは聞かねばと思い、購入。結果、大正解でした。

このシリーズでは女性は出てきませんが、人魚姫は声をなくしているので、発言がないのが自然です。
従者が彼女の状況を代弁しているのですが、これがテンポが良くて面白い！
スィーツ大好きな人魚姫の王子（森川）も、ロマンチックで運命論者で夢見がちで、
言っていることはどうしようもなくて、可笑しくて仕方ないのに、
あの声でかっこよく言われると、なんだかちょっとまじめに聞いてしまいます。

親戚のシンデレラの王子チャーミング（鈴村）と白雪姫の王子（中井）の突っ込みも面白いし、
隙あらば人魚姫を自分の女にすることしか考えてない源氏の君（吉野）も緊張感をそいで大笑いです。

多少なりとも原作に忠実だった、源氏（吉野）、アラジン（宮野）、竹取（置鮎）に比べると、
人魚姫は原型をとどめないほど脚色されているので、お子様向けではないです。
座談会、フリートークとも面白くて、楽しい気分になりたいときは、本当にお勧めの１枚だと思います。