Le Grand Amour
冒頭の「ラベンダーの咲く庭で」を聴いた瞬間そう感じました。古澤巌のアルバムはかなり聴いてきたはずなのに、改めてそう思わせるような温かくて輝かしさに包まれた音色は唯一無二といえるでしょう。アルバムのタイトル「Le Grand Amour(すべてを包み込む大きな愛)」そのままのイメージが伝わる演奏から始まるCDの水準の格別の高さを予見させるものでした。
「ニューシネマパラダイス〜Medley〜」の冒頭のヴァイオリンのポルタメントが郷愁を誘います。東儀秀樹の篳篥がすすり泣くようなメロディを奏で、オクターブ上を古澤が彩っていました。秀逸のアレンジですし、心の奥底にまで入り込むような名演奏でした。6分弱のメドレーにドラマを見た思いです。
意表をつかれる「いい日旅立ち」でした。アルゼンチン・タンゴのようであり、ピアソラのバンドネオンの雰囲気が感じられ、うま味と凄みが凝縮した演奏です。
「SWING 39」は1939年のスウィング・ジャズを意識したもので、古澤が敬愛するステファン・グラッペリへのリスペクトも感じられる激しい演奏でした。力演ですし、この疾走感は快感につながりました。才能の煌めきが感じられる演奏です。
「カトレアと風」は一転して和みと穏やかさに包まれました。変幻自在ですね。
「AFRICA」の声は実際にアフリカで収録されたようで、世界紀行にピッタリの音楽です。
「エマニエル」の東儀秀樹の哀愁を帯びた演奏はこの曲をぐっと引きしめます。古澤の音楽だけでも大満足なのに東儀秀樹とのコラボレーションは実に華麗で見事です。お互いの持ち味を生かし切っていました。古澤の感情の高め方はテクニックではなく、心の豊かさと感性の鋭さが作りだす境地によるものでしょう。
「ハーモニカの男」は雄大ですし、「愛のシンフォニー」はひたすら美しく、「ピアソラのアベ・マリア」からは祈りが感じられました。
このアルバムの収録中に未曽有の大震災が起こり、古澤巌はラストに「大いなる世界」をもってきました。彼は「必ず明日は来る。共に歩んで行きましょう。一緒に。」という気持ちをこの曲に込めている、とのことでした。
Guitar magazine (ギター・マガジン) 2010年 09月号 (CD付き) [雑誌]
何故この時期にプリンス?とも感じますが、最近日本のメディアで取り上げられる機会がめっきり減ってしまったプリンスの特集ということで、ファンならば取り敢えずマストバイかと思います。
内容はプリンスのこれまでの活動を大まかに振り返りつつ、2000年頃に行われた本家ギターマガジンでのインタビューの掲載(10年前のインタビューなので、ちょっと違和感が…)、プリンスの愛用する幾本かのギターに関しての解説、プリンスに対して国内ミュージシャンからの評価、等がかなりのボリュームを割いて書かれています。
正直、プリンスを長年敬愛してきた濃いファンの方々にとっては使用されているPhotoなども含めて物足りない内容かと思いますが、プリンスに対して造詣の深くない一般人の方や、プリンスを知らない若い世代にとっては入門編的な捉え方としては納得できるレベルかとは思います。
一応、タイミングとしては新譜「20Ten」の発表を記念しての特集らしいのですが、日本国内での正式リリースが未定なので、なんとも微妙なところですね。
彼のファンとしては、これまでプリンスに興味の無かった方がこれを機に興味を持ってプリンスの音楽に触れてくれたらなぁという感じです。
FOR WEDDING-結婚式BGM集-
全体が、ストリングス調の「インストゥルメンタル」で統一されていて、1枚のCDで挙式+披露宴のBGMを完結させられる構成になっています。
「明治記念館 協力」だけあって、それぞれの曲は、王道を行くセレクション。しかし、曲調としては、重くなり過ぎないよう、適度に幻想的な雰囲気で統一されています。
『女子十二楽坊〜Beautiful Energy〜』の雰囲気に近い、と言えば伝わりやすいでしょうか…
1超天楽幻想曲:東儀秀樹(ストリング調にまとめた雅楽)
2パッヘルベルのカノン:押尾コータロー(チェンバロぽく演奏したギター)
3結婚行進曲:エンジェル・コンサート・オーケストラ(ストリング系)
4威風堂々:エンジェル・コンサート・オーケストラ(トランペット系→フルオーケストラ)
5慕情:ロイヤル・ポップス・オーケストラ(フルオーケストラ系)
6There must be an angel:東儀秀樹(篳篥≒オーボエ+バイオリン・ピアノを中心とするジャズっぽい雰囲気)
7結婚行進曲:エンジェル・コンサート・オーケストラ(トランペット系)
8花咲く旅路:ウー・ファン(中国琴)
9春よ、来い:ウー・ファン(中国琴)
10花〜すべての人の心に花を〜:チェン・ミン(二胡)
11ジュ・トゥ・ヴー:高橋アキ(カフェっぽいピアノ)
12マイ・ラブ:須川展也(心情たっぷりのサックス、控え目な弦楽器フル伴奏つき)
13ムーンナイト・セレナーデ:ロイヤル・ポップス・オーケストラ(ジャズっぽいオーケストラ)
14ディズニー・メドレー:東京佼成ウィンドオーケストラ(かわいい系のフルオーケストラ)
15星に願いを:須川展也(心情たっぷりのサックス、控え目な弦楽器フル伴奏つき)
16アヴェ・マリア:千住真理子(バイオリンの主旋律、ピアノ(?)の伴奏付き)
17君の瞳に恋してる:東京佼成ウィンドオーケストラ(アンコール演奏っぽい軽快なオーケストラ)
18イン・ザ・ムード:ブルースカイ・ダンス・オーケストラ(ジャズっぽいオーケストラ)
19オ・ブラ・ディ、オブ・ラ・ダ:東京佼成ウィンドオーケストラ(元気の良いオーケストラ)
ザ・モスト・リラクシング〜フィール(2)
私は勝手に「イマージュ」シリーズは勉強する時や読書の時、「フィール」シリーズは眠る時に聴くアルバムと決めているのですが、「フィール2」は私の好きな曲もいくつかあって、フィールシリーズの中では一番お気に入りです。特に、エンヤの「オリノコフロウ」は中学の時に学校をサボっていてFMラジオを聴いていたら流れてきて一瞬で気に入った曲です。その他、TVでおなじみの曲なども何曲も入っております。このアルバムを聴いて眠るとぐっすり眠れて次の日の朝はばっちり目が覚めます。
宇宙 未知への大紀行 DVD SPACE BOX II
宇宙の研究は日進月歩。神秘のベールが一枚剥がされそ
の奥に新しいベールを発見することの繰り返し。うっかり
してるとすっかり時代遅れの宇宙知識を持った自分を発見
してしまう。そんな驚きの最近の宇宙研究の成果を楽しく
教えてくれます。
宇宙には地球に似た星が数え切れないほど存在する、と
思っているあなた、案外そうでもないらしいですよ。