ケースブック 企業再生
掲載企業:ケンウッド、福助、三田工業、新潟鉄工所、ダイエー、マイカル、青木建設、ミサワホーム、京樽、第一ホテル、日本重化、千秋薬品、来島どっく、日本コロンビア、カネボウ、フットワークエクスプレス、千代田生命、新生銀行、ライフ
事業再生―会社が破綻する前に (岩波新書)
・著者は、弁護士や裁判官を経て産業再生機構の委員長となった人物。
・本書が出版されたのは2006年。したがって少々データが古いが、「銀行の不良債権比率の推移」、「M&Aの件数」、「ファンドの仕組み」、「主なゼネコンへの金融支援」、「産業再生機構の業務の流れ」、「私的整理手続きの流れ」などの図表があり、事業再生の着目点が分かりやすい。
・M&Aに際しての企業価値の評価方法(「EBITDA倍率法」、「DCF法」、「純資産法」)、メインバンク・システムの弊害、デット・エクイティ・スワップなどの基本が押さえてある。債権者集会の様子はリアルに書かれている(P.176)。
・米国のRTCなどの外国の資産管理会社の例、世界の再建法制度も紹介されている。