インディアン狩り [VHS]
☆【アメリカン・ニューシネマ】時代が生んだ重要な作品の1つに挙げられる名作『ひとりぼっちの青春』で、有名な巨匠シドニー・ポラック監督による、アクの強い風変わりなタッチのユーモラスな西部劇。なお、題名の「スカルプ・ハンター」とは〈インディアンの頭部を剥ぐ人〉という、物騒な意味らしいデス。 毛皮専門の猟師ジョーバス(バート・ランカスター)は、町へ帰る途中、インディアンのカイオワ族に苦労して手に入れた毛皮を奪われる。それと引き換えに、黒人奴隷のジョゼフ・ウィンフィールド・リー(オシー・ディヴィス)を押し付けられる?。断れば間違いなく殺される。苦渋の末にジョゼフはこの非常識な条件をのむ事に。だが、毛皮を諦めきれないジョー・バスは、ジョゼフを連れてカイオワ族を執拗に追跡するが、その毛皮を逆に荒くれ者のハウイー(テリー・サバラス)率いる集団に強奪されてしまう…。さてさてどうなるやら!。というのが、大体の筋書だが、この凸凹コンビがお互いに反面しながら珍道中を展開するだけのありふれた内容ではない。とりわけオシー・ディヴィス演じる黒人奴隷が実はものすごい博学多才で、字はもちろん書けるわ、ラテン語のことわざを喋るなど、無学に等しい猟師役のバート・ランカスターを心底驚かせる、辛いスパイスの効いた皮肉たっぷりの場面が特に面白い。もちろんウェスタンならではの豪快なアクション・シーンも満載だが、西部劇に限らず、ハリウッド映画では、黒人やインディアンたちを差別的に描いている傾向が強かったが、本作では、それを逆手に取り、それぞれのキャラクターが欲深い、ダーティな人間として描写されている趣向が興味深く、単純型の勧善懲悪な図式化を極力省略しているのが特色とも言えるし、本来ならば深刻なテーマの筈のお話にコミカルな風刺を加えた、シドニー・ポラック監督の飄々たる無邪気な演出が作風にリアリティをもたらしている。黒人の扱いにも公民権運動の名残が色濃く描写として反映されております☆。
恋のスクランブル [VHS]
『アイデンティティ』等でお馴染みのジョン・キューザックが姉ジョーンとデューを果たした記念すべき1作。全寮制男子校の学級委員ラスコー役で出演しています。熊の着ぐるみ姿のジョン、タバコを飲み込むジョン、マッシュルーム頭のジョン・・・とにかく全編キュートです!いきなり爽やかな笑顔でファーストシーンをかっさらい、主役アンドリュー・マッカーシーをくっちゃってます(笑)。マッカーシーのルームメイトにはロブ・ロウ(W主演)。男子高校生役マッカーシーが恋に落ちた相手は人妻で、しかもルームメイトの母親だった!というお話です。
大脱走 [DVD]
「どこかでテーマ曲を聞くだけで3時間見たくなる」と父が言って、幼い頃から何度も見てきた映画です。永遠のスター、スティーヴ・マックイーンを筆頭に、ジェームズ・ガーナー、チャールズ・ブロンソン、リチャード・アッテンボロー、ジェームズ・コバーンと、当時の男の中の男が大集結してそれぞれ男汁を出し切り、バイク乗りよだれモノなマックイーンのバイクシーンをはじめ、映画史に残る名シーンを余すとこなくジョン・スタージェスが収めた20世紀屈指のハリウッド娯楽大作。
大きな音を出す時は外で歌を歌い、掘った砂の処理、偽造やら服やら物資やらの調達といった組織的な脱走計画を着々と進める前半、そして脱走に成功した彼らの明暗を描いた後半に物語は大別されるわけですが、私は後半がもう本当に大好きですね。みんな思い思いに脱走を楽しんでいるようにすら見えますから。飛行機使ったり、列車を使ったり、ボートやチャリ、そしてバイクで疾走したり。どのルートを使った奴が逃げ延びるのか、それが全く予想がつかなくてハラハラしてしまいます。
そして何より素晴らしいのが、全編無邪気に娯楽に徹しているんですよね。すこぶる面白いんですよ。これはなかなかできるもんじゃないですよ。今だったらリアリティ重視の演出になってしまって、きっとドイツ兵は残酷なまでに厳しく描かれるだろうし、脱走後の明暗の陰影はそれこそくっきりさせないと色々言われるでしょう。時は63年。「大脱走」はヴェトナム戦争とニューシネマが引導を下す前の、ハリウッドが最後に「自由」だった時代を象徴する作品なのかもしれません。
名序曲集
序曲というのは、聴衆の気持ちを掴むか否かを決定する「聴かせどころ」なので、名曲が多い(小説の書き出しと同じようなものですね)。
で、これはそういう名曲を集めたオムニバスなのだが、カチコチのクラシックリスナーは顔をしかめるでしょう(「アダージョ・カラヤン」よりはましかナ)。 でも、クラシックのコンサートでも序曲だけ取り出して演奏することは珍しくないので、別に「違反」ではないだろう。
一流どころの演奏をおさめた2枚組で1,500円は、嬉しい価格破壊だ。
冒険者の宝物庫 ダンジョンズ&ドラゴンズ 第4版 サプリメント
本書はダンジョンズ&ドラゴンズ第4版に新しい魔法のアイテム、新しい種類の武器や防具、乗騎、乗り物などを追加するサプリメントです。
伝統的にダンジョンズ&ドラゴンズは、ダンジョンに潜って怪物を叩きのめし、お宝を得て強くなるゲームですので、新しい魔法の宝物というのはゲームを大いに盛り上げる基本的な要素であることは間違いありません。
さらに、第4版においては、ダメージや命中判定における武器の役割が相対的に大きくなっていますので、優秀な武器、特に優秀な魔法の武器は何をおいても手に入れるべき代物となっています。本書はその意味から、プレイヤーであれば必携のサプリメントと言えるでしょう。錬金術アイテムや武装以外の魔法のアイテムも魅力的な物が多く、通販のカタログ気分で楽しむことも可能です。
さらに、乗騎や乗り物などについては、それらに関する追加ルールも付属するため、キャンペーンに新しい要素を導入できるでしょう。
DMにとっても、PLにとっても、本書を導入するだけで冒険がもっと楽しくなる、D&D第4版のユーザーにとって必携のサプリメントです。