漆黒泉 (文春文庫)
石油をめぐる戦い。
時代は11世紀の中国、宋。
婚約者を殺害された女性が、婚約者の意志を継ぐべく、
使用人、女優、老学者、兵器技術者と手を組んで、
婚約者の政敵である権力者を誘拐するのだが、
いずれも一癖二癖あるチームで
違いに腹を探り合い、虚々実々の駆け引きを繰り広げる。
誰が味方で、誰が裏切るのか、
誰が騙し、誰が騙されたふりをしているのか
スリリングな展開でワクワクします。
ただ、テレビの時代劇のようで、もう少し時代の香りが欲しいと思いました。
双子幻綺行―洛陽城推理譚
希代の烈女即天武后に仕える宦官と女官の美麗双子が、ひと癖もふた癖もある後見人や今をときめく売れっ子伎女さんなどの魅力的な脇役陣に固められながら次々と怪事件を解決していきます。最後の事件を読み終えたとき、「おお!、そうだったのね!」となり、「ううっ、続きが読みたい・・・」となること必至。