妖精王 [DVD]
北海道の森の中に妖精の国があり、ある病気がちな少年が『妖精王』として迎えられます。前の妖精王はどうなったのか?その少年が妖精王になることに反発する勢力とは?右も左もわからない妖精の世界で、少年が頼れるのは従者クーフーリンだが、彼は前妖精王の婚約者を寝取ったとの噂が。鹿の子供パックとともにダークエルフの女王、クイーン・マブの城のある摩周湖へ妖精王の証の水の指輪を取り戻すべく旅立つのだが。
独特な筆者の世界観がいまいち伝わりにくいのですが、原作を読んでからみればいいでしょう。
日出処の天子 第1巻 完全版 (MFコミックス)
日本人なら誰もが知っている聖徳太子、またの名を厩戸王子。
己を「日出づる処の天子」、其の王を「日没する国の天子」とした書を送った、
十人の話を一度に聞き分けた…などとするエピソードに事欠かない人物。
敏達十二(西暦五八三)年、蘇我馬子の長子・毛人は、朝廷第一の権力者の息子でありながら、
財や位の争奪に興味が持てず、ひとり書に親しみ、政治とは距離を置いていた。
ある日遠乗りに出かけた毛人は、池の畔の木に掛けられた女物の衣装を見つける。
まさか妹ではと振り返った毛人が池の中に見たのは、仙女と見紛うばかりに美しい少女だった。
消えてしまった少女に再会したい一心で、日頃避けている朝参に赴いた毛人は、
迷い込んだ後宮の桜散る木の下で、少女と全く同じ顔をした少年、厩戸王子と出会う。
蘇我毛人・後の蘇我蝦夷14歳、厩戸王子・後の聖徳太子10歳。これが、ふたりの長い因縁の始まり―
この作品は、小学生か中学生の時にリアルタイムの連載で少し読んだのですが、
その時はふたりの微妙な関係…今なら(主に精神的な)BLに入るのでしょうか、それが苦手で。
今はそれが主題ではないことが解るので、読み直してよかったと思います。
母に愛されないのは異能ゆえか、母に愛されないから異能が生じたのか。
その力で人を操り、菩薩のようにも悪魔のようにも微笑む厩戸王子に魅せられてゆく毛人。
大人になった今、毛人にしか見抜けない王子の弱さと孤独を、心底痛々しいと思います。
このタイミングで刊行されるという事は、2011年11月時点で13巻まで出版されている
『山岸凉子スペシャルセレクション』には収録されないだろうと予想し、思い切って購入。
綺麗、大きい、そして高い(笑)。 一冊1,575円。 11,025円で7巻揃えた全プレがポストカード…?
連載当時のカラーやカットが多数収められているとはいえ、もう少しお買い得感が欲しかった…
しかし最終頁のカットを見て、吉田秋生さんの「吉祥天女」は影響を受けているかも、と感じました。
やはり山岸先生の、こちらが惹きこまれる作品世界、それを彩るカラーの美しさは素晴らしいです。