映画自体も60年代の穏やかさや大らかやいい加減さが良い具合に描かれているし、その負の一面も穏やかでありながら時には重く突きつけられる現実…
でも、なんでしょうね。
歌がとても優しく響くんです。
デジタル音もパソコン、携帯、スマートフォンなんて無い時代のアコースティックと人力によって生まれるメロディー、ハーモニー…
もちろん今の時代に録音されたものがほとんどではありますが、流行りの打ち込み音楽(が、必ずしも悪いものではありませんが)に聴いていて息が詰まると感じる方は、主人公が語るように「古くて新しければフォークだ」というような自然体の感性に安らぎを感じられるかもしれませんね。
時代は違えど人々の何気ない悩みや心の動きは変わらないのではと映画と共に歌からも感じられる優れた音楽アルバムだと思います。
個人的には音楽とはそもそも人力で演奏し再現出来てこそというこだわりもあり、このようなアルバムが正当に評価される事を願うばかりです。