事件発生当初から、どこか拭えない違和感があった人は多いかと思います。
オウム真理教信者による暗殺説が当時は有力でしたが、
一連のオウムによる暗殺はどれも銃器を用いないものでした。

要人を狙う際に使用される凶器はほとんどが、
「VXガス」や「サリンをしみこませたクリーム」といった化学兵器でした。
こうしたものを使わざるえなかった事情として、カラシニコフ小銃を密造しようとして失敗するなど、
銃器がなかなか手に入らなかった教団の事情があります。

にも関わらず、この事件で使用されたのは「拳銃」です。
それも、暴力団などから入手できそうな密造拳銃のトカレフやマカロフといったものではなく、
コルト社製の高性能拳銃である「コルト・パイソン」。
更に、国松長官に撃ち込まれた弾丸は「ホローポイント弾」と呼ばれる殺傷力を高めた特殊弾丸でした。

一連のオウム事件とは異なるという違和感。
しかし、オウム以外ならば、これほどの拳銃と弾丸を用意し、
かつ動体目標に対して3発もの命中を行える射撃技術を持った犯人とは誰なのか？

長年、警察の捜査の難航と共に謎とされてきた迷宮入り事件に、
この本は衝撃の答えを用意しています。

真実かどうかは諸説あるかと思いますが、
信憑性という話をするなら、
この本以上に真実に近いのではないかという説は未だありません。