ジャケット、つーかミニ写真集と言えるようなブックレットでの飯島直子さんの姿が美しい。金髪に乳チラ見せのワンピース。
飯島さんが最高に神がかって輝いていた時期の少し後だった頃だったけど、やっぱり綺麗。そんなグラビア魅力がメインで、
ＣＤはオマケ、音楽は聴く価値なし、と思いそうだけど、これが意外になかなかカッコイイ。

米英ロックと比べても何ら遜色なくカッコイイとまで言ったら嘘になるし、妙にハイテンションな日本のロック歌謡が苦手な身には、
うるさく感じられてちょっとしんどかったりもするのだけれど。嘘偽りなく言えば、好きなタイプの音楽では全然ないです。
普段なら絶対聴かない。日常的に愛聴しようとは思わない。飯島さんのヴィジュアルに惹かれただけです。

01.Peace to my soul雰囲気ある静かなイントロからテンション高くスタートする一曲目を歌うのは主に外国人、
メロディ・セクストンとか名前カッコイイんだけど。飯島さんは軽く二行歌うだけの肩慣らし曲。

02.Juliaサウンド的にはスピード感のあるカッコイイ歌謡パンクナンバー。飯島さんの歌声は可愛らしくて良いのだけど、
歌詞がどうにも薄っぺらでしょうもない。誰だよ、こんなしょうもない歌詞書いたヤツ…Words:Yasushi Akimoto…巨匠で御座いました。

03.Tell Me Why?この曲はちょっとイイな。ミドルテンポの比較的落ち着いた感じの曲。飯島さんの囁き声に近い抑えた歌声も素敵。
ちょっとしたメロディにフレンチポップ的なものをほんの少しだけ感じた。ほんの少しだけね。ほんの数パーセントくらい。

07.Change my mindハイテンションでうるさいけど、ちょっとだけカッコイイ。
「淋しさを紛らわし人混みを作る」「ショウウィンドウ映ってる新しい私」のところのメロディラインだけは最高に好き。あとはうるさい。
「女はいつも恋をするその度に生まれ変わるわ」なんて歌詞を書いてるのが巨匠かと思うと…。

08.Eyesも作詞は巨匠だけど…まあいいやもうどうでも。この曲は聖子ちゃんぽい…気がする。飯島さんの歌い方も聖子ちゃんぽい…気がする。
このアルバムの中では一番正統的に歌謡曲っぽい…気がする。結構良い曲のような…気がする。

09.I Wanna Be Loved By Youザクザクしたビートに乗せて歌われるのはマリリン・モンローの名唱でも超有名なあの曲。ププッピドゥ！

10.Holy Moon最後はスロウテンポでしっとり歌われる名曲。曲間に入る凶暴なマシーナリーサウンドに乗せてラップというより
無感情に早口で棒読みするパートも良いし、この曲は本当に大好き。元ネタあるパクリ曲だったら恥ずかしいけど、普通にカッコイイと思う。
この曲だけは米英ロックの最高にカッコイイ曲と並べて流しても違和感なくカッコ良く聴こえてくると思う。

09と10がとにかく素晴らしい。それ以外はちょっとうるせえなあと思ったりもするけど、じっくり耳を傾けてみれば、
それなりにいろんなタイプの曲が並んでるし、グッとくるメロディラインも見つけられるし、飯島さんの歌声は可愛らしいし、
女優さんの余技でしかない舐めくさった作品でしかないかと思いきや、これが意外になかなか良いアルバムでありました。