単行本の時はパラパラ見て買うのを止めてたものを、ドラマ化されたということで書店に積まれていたのを購入。幾人もの方が指摘されていますが、女の私には 主人公はじめ女性の登場人物にまったく感情移入できませんでした。
男性の理想を投影した、毛穴もシミもない、化粧を落としていないような女性しかでてきません。第一、37歳にならんとする主人公が、そこからの女の人生を「長い冬」と、とらえているのはあり得ない。女は灰になっても女のつもり。いまの30代なら、人生の夏ぐらいの感覚では。その臆面のなさ、自分好き、エゴイズムもナルシシズムあっての、女なんです。多少の不幸に見舞われても、美味しいもの食べてガールズトークで元気だせるのが女なんです。
時代背景と女性の生き方絡めようとしたり、人間にとっての運命とは？に向き合おうとしたりする意欲、盛りだくさんの悲劇は、読みやすく飽きさせないのは確か。暇潰しにはいいです。