三木谷パイソンもみじちゃんのめきめき動画リスト

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新装版地獄 西岡兄妹自選作品集

友人に薦められて購入しました。
マンガと言うより詩集や画集のようでした。
万人受けするマンガではないと思いますが
今までに読んだマンガとは比べ物にならない
存在感があります。
一読の価値ありです。

他のレビューにもありますが、思ったより小さめです。
にもかかわらず、サンドイッチ用食パンを使うと(ほぼ正方形)、
バウルーの方が大きくて、サンドイッチの縦側の耳が中にすっぽりはいってしまい、
焼き閉じることができませんでした。
が、おそらく普通の8枚切りですれば、焼き閉じられると思います。
今回ダブルとシングルで迷い、ダブルをお勧めするコメントが多かったのでこちらにしましたが、
キャンプなどでなく自宅で普通にコンロで使うのであれば、
シングルを買って、焼いてから真ん中を斜め切りしてもおしゃれでよかったかなと思っています。

使い勝手は、特に問題ありません。
満足です。

審判 Blu-ray

この映画の主人公は突然逮捕され罪状も解らぬまま特殊な権力構造に取り込まれ、その因果関係が解明されないまま突如として処刑(爆死)され終止符が打たれる。自分が関与しない処で密かに個人の命運が決まり、それが有無を言わせず実践される。この理不尽な結末に至るまでの悪夢のような展開をウェルズは独特の構成と凝った映像で迫る。

【現世に中世が入り込む】
過剰な広さの銀行で行員は皆寡黙で機械的に仕事をこなす光景は近未来の管理社会を思わせる。そこで起きる奇妙な出来事。密室内で刑事への時代錯誤的鞭打ち。現代に中世が混入し時空を軋ませるようなエアポケットが存在する。主人公は不意に予期せぬ状況に遭遇し不可思議な世界に引き込まれて行く。
事務局を移動する際も下から仰ぐように映した空間が天空に繋がる大聖堂を連想させて宗教色が漂う。審問会での主張も嘲りの対象となり仕組まれた裁判だと気付くが、これは判事の絶対的優位性を強調する宗教裁判のように主人公の存在を卑小化する。それは彼が審問会を去る時に閉めた扉との大きさの対比で如実に示される。

【異端者は排除される】
ウェルズの事務所を訪れると、そこは史劇を思わせる蝋燭やベッドがあり、ウェルズは王のように主従関係を強いる。そんな中で現代的スタイルの主人公は明らかに中世の感覚には馴染まない。その異質な存在を象徴する場面として1時間22分辺りが衝撃的である。
彼の姿が突出して大きく映りロミーの姿が異常に小さいのだ。遠近法に歪みを生じさせ、空間を軋ませる異様な存在感は異分子として捉えており、やがて排除される運命を暗示したのではないか。事実この後、彼はウェルズとの関係を断つ。この場面を見る限りアンソニー・パーキンスの起用は187cmの長身というのも有り得る。

【逃れられない不条理】
画家のアトリエを出ると何故か裁判所に通じているという奇妙な空間移動は権力構造から逃れられない状況の表れで、ウェルズが裏で判事や事務局と完全に繋がっている事を示唆する。建物自体が摩訶不思議な造りとなって全体が見えないのも謎を解明できない迷宮の世界でもがく主人公の不安や焦燥感を象徴している。この日常を非日常に変えてしまうウェルズの卓越した映像表現には驚嘆する。それは観る側の想像力を刺激すると同時に混乱させ、この非現実的社会の存在を潜在的に意識させるような錯覚を覚える。

【雑感】
この映画は学生の頃アテネフランセ文化センターで観たが、途中からウェルズが駆使する映像マジックに嵌ってしまった。思えば彼は常に映像表現の可能性を探っていた。それも先端技術に頼るのではなく盲点を突いた独自の奇抜な発想でその真理を極めようとした。そんなウェルズが投影されたような印象がある。主人公の知らぬ間に事が決まり実践される。それはハリウッドで彼が経験した監督無視の権力が独断で作品を編集カットした行為である。出口を求めて彷徨う主人公にハリウッド時代のウェルズが重なる。
この映画は漫然と観ていると “何かよく解らんが凄い” というような印象で終わってしまう。そういう意味では見る側の感性が試される映画であり、随所に仕掛けた巧妙なトリックや構造を解明できるか否かでその面白さが変わる。つまり見る側の資質も審判される映画である。極めて実験色の濃い映画であるが、そこかしこにウェルズの才能の片鱗が見え隠れしている。

【BDの評価】
[画質と内容] 画質は驚くほどクリア。アレクセイエフ製作の冒頭のアニメも含まれ純粋に鑑賞できる
[特典] 全く無し。予告編も無い。将来的に音声解説で謎を解明して欲しい(無理か?)
 ※ 必要最低限の仕様だが画質は良く、この価格なら満足。お勧めです。

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