ゴスフォード・パーク [レンタル落ち]
この映画は、アガサ・クリスティのミステリの映像化ではありません。
(「殺人事件」の起きるストーリーは独自のものです。)
アルトマンがこの映画でやりたかったことは、「もし現実であったなら、アガサの小説の世界は、こんなだったにちがいない・・・」、つまり『実録・ゴスフォード・パーク殺人事件』の映画を作ることだったようです。
ナレーションやモノローグもなく、物語の進行は「会話」のみ。
回想シーンもなくスローモーションなども使われず、常に映画の世界の「現在」が映されて、『実録・ゴスフォード・パーク殺人事件』を作り出しているのです。
・・・
ときは1932年。(二度の大戦の間です。)
イギリスの片田舎のとある貴族の邸宅にある日、「雉猟」が催されるというので招待された親戚、知人などが、その使用人をひきつれて三々五々やって来ます。
当時は歴然たる階級社会。
「階上の人々(貴族)」「階下の人々(使用人)」と、分けて呼ばれる登場人物たちの間を、「きっとこんなふうだったにちがいない・・・」という、リアリティあふれる『会話』が活発に飛び交います。
カメラは、階上と階下を自在に動き、役になりきった俳優たちの迫真の表情や、自然な動きをとらえます。
登場人物の様子をさぐり覗きこみ、常にうねるように動きつづけるカメラは、まるで私たち鑑賞者の好奇にみちた「目」そのものです。
アガサの小説は「階上の人々」貴族たちの物語ですね。本作は双方の物語ですが、多くは「階下」の使用人たちの、働きながらの「会話」(ウワサ話)から、ストーリーが浮かび上がってきます。「階上の人」の傍らには、いつも「階下の人」がはべり、「うわさ話」のネタとすべく聞き耳をたてています(笑)。
ストーリーは双方の人生が入り交じりポリフォニーを奏でながら、やがてひとつの悲劇を浮き彫りにするのです。
「階上」も「階下」も、くせ者ぞろい。錯綜する男女関係や金銭問題をからめ、アルトマン一流のアイロニーを込めて、(ユーモアを滲ませながらも)痛烈に生々しく描かれています。
「階下」の人々はより生き生きとしたたかに、「階上」の人々はやや戯画的に描かれているのが特徴です。
さて・・・。
この映画、登場人物が多数のため一度見ただけではわからない、という声も多いのです。
マギー・スミス、ヘレン・ミレン、アラン・ベイツをはじめとして、そうそうたるメンバーですから、映画をよく見ていて俳優さんに詳しい方であれば、比較的楽に人物を把握できるとは思いますが、そうでないとやはり大変なのは確かです。
人数だけが問題なのではありません。
ここでもまたアルトマンの『実録〜』へのこだわりが頭をもたげてきます。
つまり「現実であれば〜」、もし殺人事件がおきたとしてもその解決へ向かって、物事は都合良く「収束」する訳ではありません。
映画もそのとおり。
本筋とはまったく無関係なことも、すべて「強弱」つけず、平等(平坦)に描かれています。そのため、状況や人間関係の把握がジグソーパズルを作るような具合いになり、この映画の醍醐味であると同時に(ちょっと)たいへんでもあります。
アルトマンは、「パーティであれば、全ての会話を聞き取れやしない。それと同じように考えて欲しい。」と言っていますが、でも、殺人事件が起きたりする物語なのですから、どうしても「きちんと判りたい。」と思うのが人の常ではないでしょうか(笑)。
実際、私はしつこく4回見て(笑)、把握しまくりました。アルトマン自身も「二回見て!」とも言っています(笑)。
でも、4回も観れる映画だというところが凄いと、私は思うのです…。
なんというのか、見所が多いというか、満遍なく(?)見ていてあきないのですよ。
この映画は、映像美でもあるし、音楽(アイボア・ノヴェロ作が何曲か)もたいへん素敵な使われ方をしています。
クライマックスとも言えるシークエンスがとくに素晴らしい!
ジェレミー・ノーザム扮するアイボア・ノヴェロ(←実在の俳優)のピアノの弾き語りとサロンの様子…。
ドアの外で、階段にかけうっとりと聞き惚れる「階下」の人々を映した映像は、ここではとりわけライティング効果が素晴らしく、まるで油彩画のような美しさです。
ノーザムの甘い歌声とともに、華麗ともいえる演出の妙を見せるこの一連のショットは、本当にうっとりします。鑑賞者も「階下」の人々と同じく夢心地になっていると〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜!! ストップ!(ミステリにつきネタバレ厳禁。これ以上は書けません!笑)
・・・
長々と書いたわりに、この映画が「何を言いたかったか」など、まったく触れられませんでした…。
アルトマンはとにかく、「この殺人事件がなぜ起きたのか?」ということを、「もし現実だったら・・・」に徹底的にこだわってこの映画を撮ったのは確かだと思います。(犯人逮捕が目的ではなくて・・・。)
あちらこちらで同時に交わされるさりげない「会話」と、交錯する「視線」。時代考証バッチリらしい屋敷の内装や小道具。
昔の製法の窓ガラスを通してゆらゆらと映る、何人もの人たちの「秘密」をまとめあげて、「振付」のようなリズムを感じさせるアルトマンの演出に酔いながら、『実録・ゴスフォードパーク殺人事件』を堪能してください。(老貴婦人そのもののマギー・スミスや、アラン・ベイツの「執事の風格」も見どころです。)
私には全部はわからなかったのですが、映画に詳しい方々への目配せがいろいろとあるようですね。
ミステリ・ファンへのサーヴィス・ショットももちろんありますよ(笑)。
※レンタル版ですが、メイキング、コメンタリなど特典は豪華です。
(「殺人事件」の起きるストーリーは独自のものです。)
アルトマンがこの映画でやりたかったことは、「もし現実であったなら、アガサの小説の世界は、こんなだったにちがいない・・・」、つまり『実録・ゴスフォード・パーク殺人事件』の映画を作ることだったようです。
ナレーションやモノローグもなく、物語の進行は「会話」のみ。
回想シーンもなくスローモーションなども使われず、常に映画の世界の「現在」が映されて、『実録・ゴスフォード・パーク殺人事件』を作り出しているのです。
・・・
ときは1932年。(二度の大戦の間です。)
イギリスの片田舎のとある貴族の邸宅にある日、「雉猟」が催されるというので招待された親戚、知人などが、その使用人をひきつれて三々五々やって来ます。
当時は歴然たる階級社会。
「階上の人々(貴族)」「階下の人々(使用人)」と、分けて呼ばれる登場人物たちの間を、「きっとこんなふうだったにちがいない・・・」という、リアリティあふれる『会話』が活発に飛び交います。
カメラは、階上と階下を自在に動き、役になりきった俳優たちの迫真の表情や、自然な動きをとらえます。
登場人物の様子をさぐり覗きこみ、常にうねるように動きつづけるカメラは、まるで私たち鑑賞者の好奇にみちた「目」そのものです。
アガサの小説は「階上の人々」貴族たちの物語ですね。本作は双方の物語ですが、多くは「階下」の使用人たちの、働きながらの「会話」(ウワサ話)から、ストーリーが浮かび上がってきます。「階上の人」の傍らには、いつも「階下の人」がはべり、「うわさ話」のネタとすべく聞き耳をたてています(笑)。
ストーリーは双方の人生が入り交じりポリフォニーを奏でながら、やがてひとつの悲劇を浮き彫りにするのです。
「階上」も「階下」も、くせ者ぞろい。錯綜する男女関係や金銭問題をからめ、アルトマン一流のアイロニーを込めて、(ユーモアを滲ませながらも)痛烈に生々しく描かれています。
「階下」の人々はより生き生きとしたたかに、「階上」の人々はやや戯画的に描かれているのが特徴です。
さて・・・。
この映画、登場人物が多数のため一度見ただけではわからない、という声も多いのです。
マギー・スミス、ヘレン・ミレン、アラン・ベイツをはじめとして、そうそうたるメンバーですから、映画をよく見ていて俳優さんに詳しい方であれば、比較的楽に人物を把握できるとは思いますが、そうでないとやはり大変なのは確かです。
人数だけが問題なのではありません。
ここでもまたアルトマンの『実録〜』へのこだわりが頭をもたげてきます。
つまり「現実であれば〜」、もし殺人事件がおきたとしてもその解決へ向かって、物事は都合良く「収束」する訳ではありません。
映画もそのとおり。
本筋とはまったく無関係なことも、すべて「強弱」つけず、平等(平坦)に描かれています。そのため、状況や人間関係の把握がジグソーパズルを作るような具合いになり、この映画の醍醐味であると同時に(ちょっと)たいへんでもあります。
アルトマンは、「パーティであれば、全ての会話を聞き取れやしない。それと同じように考えて欲しい。」と言っていますが、でも、殺人事件が起きたりする物語なのですから、どうしても「きちんと判りたい。」と思うのが人の常ではないでしょうか(笑)。
実際、私はしつこく4回見て(笑)、把握しまくりました。アルトマン自身も「二回見て!」とも言っています(笑)。
でも、4回も観れる映画だというところが凄いと、私は思うのです…。
なんというのか、見所が多いというか、満遍なく(?)見ていてあきないのですよ。
この映画は、映像美でもあるし、音楽(アイボア・ノヴェロ作が何曲か)もたいへん素敵な使われ方をしています。
クライマックスとも言えるシークエンスがとくに素晴らしい!
ジェレミー・ノーザム扮するアイボア・ノヴェロ(←実在の俳優)のピアノの弾き語りとサロンの様子…。
ドアの外で、階段にかけうっとりと聞き惚れる「階下」の人々を映した映像は、ここではとりわけライティング効果が素晴らしく、まるで油彩画のような美しさです。
ノーザムの甘い歌声とともに、華麗ともいえる演出の妙を見せるこの一連のショットは、本当にうっとりします。鑑賞者も「階下」の人々と同じく夢心地になっていると〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜!! ストップ!(ミステリにつきネタバレ厳禁。これ以上は書けません!笑)
・・・
長々と書いたわりに、この映画が「何を言いたかったか」など、まったく触れられませんでした…。
アルトマンはとにかく、「この殺人事件がなぜ起きたのか?」ということを、「もし現実だったら・・・」に徹底的にこだわってこの映画を撮ったのは確かだと思います。(犯人逮捕が目的ではなくて・・・。)
あちらこちらで同時に交わされるさりげない「会話」と、交錯する「視線」。時代考証バッチリらしい屋敷の内装や小道具。
昔の製法の窓ガラスを通してゆらゆらと映る、何人もの人たちの「秘密」をまとめあげて、「振付」のようなリズムを感じさせるアルトマンの演出に酔いながら、『実録・ゴスフォードパーク殺人事件』を堪能してください。(老貴婦人そのもののマギー・スミスや、アラン・ベイツの「執事の風格」も見どころです。)
私には全部はわからなかったのですが、映画に詳しい方々への目配せがいろいろとあるようですね。
ミステリ・ファンへのサーヴィス・ショットももちろんありますよ(笑)。
※レンタル版ですが、メイキング、コメンタリなど特典は豪華です。
沈黙の陰謀 HDマスター版 [DVD]
沈黙の断崖で終わったこのシリーズが、なぜか復活してまたまたセガールの勇姿が見られるわけだ。
だが今回は役どころが免疫学の世界的権威の博士ということで、パソコンを操作したり、何か
いろいろと研究しているというシチュエーションが多いわけだ。
要するに今作は彼の得意なマーシャルアーツという腕力よりも、博士としての知力で勝負する
といった作風ととらえてもおかしくないかも。
とはいってもそこはアクションスター、なぜか博士という立場なのに、異様に強いのだ。
少しスタイルを変えようとしたのかも知れないが、最終的には彼のスピーディなアクションが炸裂する
展開になるわけだ。
特にラストの花びらが舞うシーンは必見。新しい役作りに挑戦したかのようなセガールに拍手!
だが今回は役どころが免疫学の世界的権威の博士ということで、パソコンを操作したり、何か
いろいろと研究しているというシチュエーションが多いわけだ。
要するに今作は彼の得意なマーシャルアーツという腕力よりも、博士としての知力で勝負する
といった作風ととらえてもおかしくないかも。
とはいってもそこはアクションスター、なぜか博士という立場なのに、異様に強いのだ。
少しスタイルを変えようとしたのかも知れないが、最終的には彼のスピーディなアクションが炸裂する
展開になるわけだ。
特にラストの花びらが舞うシーンは必見。新しい役作りに挑戦したかのようなセガールに拍手!
カミーラ あなたといた夏【字幕版】 [VHS]
売れない女性シンガーと、自称元名バイオリニストのおばあちゃんの、友情の物語。主演2人のキャスティングは絶妙。
主人公夫婦の名前(フリーダとヴィンセント)は、画家からとっていると思われます。
夫婦間の愛情とすきま風、女性同士ならではの信頼関係、現実味があってよかったです。フリーダとカミーラに振り回される男性陣の人のよさ加減も、見ていて心が温まります。
情景描写や音楽が綺麗。ブラームスの曲が映画の雰囲気とマッチしていますね。
途中、最後に至るまでのいきさつが分かりづらいのがたまに傷。
マイナーながら、独特の世界観があります。
主人公夫婦の名前(フリーダとヴィンセント)は、画家からとっていると思われます。
夫婦間の愛情とすきま風、女性同士ならではの信頼関係、現実味があってよかったです。フリーダとカミーラに振り回される男性陣の人のよさ加減も、見ていて心が温まります。
情景描写や音楽が綺麗。ブラームスの曲が映画の雰囲気とマッチしていますね。
途中、最後に至るまでのいきさつが分かりづらいのがたまに傷。
マイナーながら、独特の世界観があります。
Wave
【本シリーズ全般について】
ヴィデオアーツからのHear the musicシリーズ。
しかし、既にお持ちの方でもそれほど悔しがる必要はない。
確かに値段は安いし、白を基調とした統一デザインはお洒落だ。が、使われている写真は無個性な風景写真ばかり。オリジナル・ジャケットは、帯裏に小さく印刷されているだけ。これは、いかがなものか?
また、ライナーノーツ、歌詞のたぐいも一切なし。とりあえず、安価で音楽のみを聴ければいいや、というかた向けです。
【本作について】
カミーラ・ベンソン。なんだか聞いた事のある姓と名が合体した名前だが、実は、今回の安売り再発で初めて耳にする歌手です。
声の第一印象は、「灰汁抜きしたマリアンヌ・フェイスフル」。ちょっと怖い感じがします。
唄い方も何か独特のところがあり、特にスロウなナンバーではその特異さが目(耳)につきます。「ハウ・インセンシティヴ」なんか特に、あまり好きな唄い回しじゃない。けっこう、好みが分かれるのではないでしょうか?
個人的にはあまり好きなタイプではないのですが、ジョビン作品集である本作は、結構最後まで聞かせてくれます。川崎遼のプログラミン力によるのか? 作品の持っている神通力によるのか...
アップテンポの「おいしい水」なんかのほうにこの人の本領が感じられます。
ヴィデオアーツからのHear the musicシリーズ。
しかし、既にお持ちの方でもそれほど悔しがる必要はない。
確かに値段は安いし、白を基調とした統一デザインはお洒落だ。が、使われている写真は無個性な風景写真ばかり。オリジナル・ジャケットは、帯裏に小さく印刷されているだけ。これは、いかがなものか?
また、ライナーノーツ、歌詞のたぐいも一切なし。とりあえず、安価で音楽のみを聴ければいいや、というかた向けです。
【本作について】
カミーラ・ベンソン。なんだか聞いた事のある姓と名が合体した名前だが、実は、今回の安売り再発で初めて耳にする歌手です。
声の第一印象は、「灰汁抜きしたマリアンヌ・フェイスフル」。ちょっと怖い感じがします。
唄い方も何か独特のところがあり、特にスロウなナンバーではその特異さが目(耳)につきます。「ハウ・インセンシティヴ」なんか特に、あまり好きな唄い回しじゃない。けっこう、好みが分かれるのではないでしょうか?
個人的にはあまり好きなタイプではないのですが、ジョビン作品集である本作は、結構最後まで聞かせてくれます。川崎遼のプログラミン力によるのか? 作品の持っている神通力によるのか...
アップテンポの「おいしい水」なんかのほうにこの人の本領が感じられます。
ロマンスの足おと
KENNYの演奏するラテンもロマンチックでムーディーでいいです。 癒されます。
アルバムの中で特に気に入った曲は「TANGO」、「BESAME MUCHO」です。
ただし、ボーカルをフューチャーしたものが2曲あって、これは私としてはノー・
サンキューでした。
何故かというと、ソプラノ・サックスの音色に浸っている折角の気分を壊されたからです。
したがって、星の数は4個にしました。
アルバムの中で特に気に入った曲は「TANGO」、「BESAME MUCHO」です。
ただし、ボーカルをフューチャーしたものが2曲あって、これは私としてはノー・
サンキューでした。
何故かというと、ソプラノ・サックスの音色に浸っている折角の気分を壊されたからです。
したがって、星の数は4個にしました。
ウルトラヒーローシリーズ ヒュドラ・ダーラム・カミーラ(Ultra Hero Series Hudra Darramb Camerra)
ウルトラヒーローシリーズ EX ソフビ フィギュア 人形 ヒュドラ・ダーラム・カミーラです。 Ultraman Hero Series EX Soft Vinyl figure.
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