脳動脈瘤がみつかったら (健康ライブラリー イラスト版)
脳動脈瘤の部位が立体イラストでわかりやすく解説されています。
この道の権威、上山先生の本です。
代表的な2つの術式について解説されています。
一方、破裂確率に関するデータは不十分です。
また、医師の書いた本なので、当然ながら患者の気持ちが詳述されてはいません。
患者が書いた本http://www.amazon.co.jp/gp/product/4883202461/ref=oss_product
やネットの最新情報と合わせて読むのがよいでしょう。
脳動脈瘤がある人の不安と選択―脳ドック&脳卒中完全ガイド
2011年9月現在。
わたし自身、最近、未破裂脳動脈瘤がみつかり、ネット上の情報を探しまくり、また、2つの病院の診察も受けました。
この本は、1つだけの書評が悪かったので、敬遠しましたが、本としては医者が書いた本は多々あるものの、患者が書いた本は、これくらいしかなかったので何冊目かの最後に注文しました。
未破裂脳動脈瘤について、ネット上のブログ等の情報は少々ありますが、患者の目線でここまで詳細に書いたものは、ありませんでした。
造影剤を入れたCTA、カテーテル検査の意味、開頭クリッピングかコイル塞栓術かの悩み、入院から開頭クリッピング手術、術後の苦痛、退院まで、どこかのブログでは決して書かれていない詳細度で記載してありました。
2002年初版ですが、2011年現在と比べると、経験とステントの使用によりコイルの適応が増えたくらいで、2011年の今でも医師の名前はともかく、情報量としては、十分に参考となるレベルだと思います。
私としては、医師が書いた本1冊以上+この本1冊を読んだ上で、診察を受けるのがよいと思いました。
未破裂脳動脈瘤の破裂確率等、データ面では、まだまだ、この分野は発展途上ですが、手術を考えるほど深刻な状況であるのなら、この本は、患者にとってもその家族にとっても絶対に参考になると思います。
少なくとも私は、10年後の今でも、ネットや他書では得られない生の声が十分に参考になりました。
ただし、今現在、どの病院や医師がいいか、という点では、情報が古いので参考にはなりません。
しかし、紹介状さえもらえれば、いくつでも病院の受診は可能な世の中なので、記者のこの人と同じとまではいかないかもしれないが、複数病院の受診時の選択の参考にはなると思います。命にかかわることですから、この人は記者だから云々などといっていないで、参考になる情報ならば、どんな情報でも知識として身につけ、果敢に医師に相談すべきだと思いますし、少なくとも私が受診した医師たちは、十分に時間を割いて説明をして頂きました。そのとき、何を聞くかは、予備知識が合った方がよいに超したことはありません。その予備知識として、10年経った今でもこの本は十分に役にたった。