告発!逮捕劇の深層―生コン中小企業運動の新たな挑戦
労働者の待遇改善だけを経営者に対して要求するのではなく、生コンの品質を高く保ちながらも適正価格で消費者に提供する為に、中小業者の大同団結を呼びかけ、経営者間では成しえない協同組合を結成し、ゼネコン至上主義の建設業界にありながらも、労働者と中小生コン企業がリーダーシップをとる流れを作ってきた連帯ユニオン。
国労が闘いに疲れ労働者の意向を無視して政治的解決を図り、共産党が連帯ユニオンへの警察からの圧力にビビリ離れていったように、組織は組織を生きながらえさせる為にだけ存在するようになるのが常の世の中において、ゼネコンの警察を使ってのでっち上げ逮捕などにも屈せず闘い続ける連帯ユニオンこそ、真の意味での労働組合ではないかと思う。
この関連で、門真市議の戸田氏(無所属・市民派)も逮捕されたが、彼もまた闘う姿勢をいささかも崩してはいない。
組合加入比率が下がる「今時」ではないかもしれないが、労働者が切り捨てられる今こそ個々の労働者が団結してこのような運動を起こさなければ、行く先は戦場の弾除けか、過労死しか選択肢がなくなるのではないかと危惧する。
文体は、手に汗握る筆力で迫ってくるというよりも、新聞記事を読んでいるように淡々としており、そこが残念だったが、知るべき内容である事は確かだ。 武氏・戸田氏の逮捕後の物語も小説仕立てで読んでみたいものだ。
渋栗
渋さ知らズが他のグループの曲を演っているという理由で購入した。渋さ知らズのここ数枚のアルバムになんとなくマンネリみたいなものを感じていたので、他人の曲を演奏する彼等は実に新鮮だった。
そして、自分は栗コーダカルテットの存在を知らなかったので、彼らが演奏する渋さ知らズの曲も同じく新鮮に感じることができたと同時に、非常に少ない音で演奏されることによって、渋さの曲(メロディ)の良さをあらためて実感できた。
栗コーダカルテットと渋さ知らズ。両極端ともいえる二つのグループにとっては、このアルバムは単なる遊びなのかもしれないが、自分にとっては収穫の多いアルバムだった。
労働運動再生の地鳴りがきこえる―21世紀は生産協同組合の時代
というのが、世間の評価である。しかし、今現在の日本の最大の社会問題こそ「労働問題」
だ。格差社会などということが流行っているが、本当に見つめなければならないのは、この
本が扱う、戦後日本労働運動はなぜ敗北したのか、またどうしたらその再生が可能なのか
ということだろう。ここでは、連帯労組・関西生コンの産業別労働運動・生産協同組合運動のな
かに、その勝利の可能性を見いだしている。労働運動再生のためにこの本を契機に議論を
活発化して欲しいと思う。
渋旗
不破大輔、片山広明、勝井祐二、石渡明広などといった豪華メンバーが総勢25名も集結した至上最強のジャパニーズ・ジャム・バンド、「渋さ知らズ」。
そんな彼らの通算7枚目のアルバム(Live)。
ライヴでお馴染みの7曲をそのまま収録。
ジャズ、ファンク、フュージョンといったカテゴリーに囚われない彼らの自由な音楽性、さらにライヴでしか味わえない極上のグルーヴが詰まった最高の1枚。
楽曲自体はインストメインにも関わらず、聴いてて全く飽きが来ないとは、本当に圧巻。
とにかくゴージャズ。
とにかく音が分厚い。
とにかくビートが気持ちいい。
とにかくメロディが心地よい。
ステージ上ではさすがジャズメンの集まり、即興で曲の長さが毎晩変わる、客が盛り上がれば各パートのソロが増えたり、即興演奏が始まるといった、完全に現場主義。
だからこそ実際にライヴに足を運んでもらって、この素晴らしさを実感して欲しい。