裏切りの同盟 ~アメリカとサウジアラビアの危険な友好関係
これほど面白い本は滅多にない.特に,今の世界情勢においては.元CIAの対テロ工作官として,主にイスラム圏で活動してきた著者の記述は生々しく,その内容は驚きの連続である.
サウジアラビアのサウド王家は,その腐敗した生活と増殖する王族を維持するため,巨額のオイルマネーをピンはねし続ける.しかし一般庶民は,その恩恵を受けることはない.石油以外の産業もなく,失業し未来への展望を失ったサウジアラビアの多くの若者たちは,イスラム原理主義へと傾倒して行く.サウド王家は,自分たちがテロの対象とならないようにするため,そしてイスラムの守護者としての体裁を繕うために,イスラム原理主義組織を支援し続ける.
アメリカはサウジアラビアから大量の石油を購入し,それに対して支払われたドルは巨額の武器購入代金として,アメリカ軍事産業に還流する.そしてそれはアメリカの政治家の政治資金に変わる.サウジマネーがアメリカの政治に与えている影響の大きさ,そしてサウジアラビアのアメリカ大使バンダル王子とブッシュ政権の親密ぶりには驚かされる.
イスラム原理主義の最大の支援者サウジアラビア,そしてそのサウジアラビアと深く癒着するホワイトハウスの住人たち.そうだとすると,アメリカの言う「テロ戦争」とは一体何なのか? CIAの工作官として,イスラム過激派をより深く調査したいと思いながらも,そのような調査をむしろ妨げようとする「上からの力」により,思うような活動ができなかった著者の苛立ちが随所に見受けられる.
石油収入が減少し債務が拡大し続ける中,莫大な支出と浪費を続けるサウド王家は,近い将来に訪れるであろう破滅の日まで,自己改革は不可能だと著者は断言する.サウジアラビアが破綻した時,世界に与える政治的,経済的影響はイラク戦争の比ではない.
中東民衆革命の真実 ──エジプト現地レポート (集英社新書)
東日本大震災で遠い過去の出来事のように思ってしまうが、先頃もリビアでカダフィが倒れ、シリアでも混乱が起きているこの情況はいったいなんだったんだろうということを知りたくて読んだ。若干型に嵌めたがりな見方が気になる部分もあるが、革命の渦中のカイロに飛び、実際に取材した人の生の声の強さがある。
若者たち、ムバラク前大統領、ムスリム同胞団、野党などがどう思われていたか、たくさんの人の声がわかるのがいい。
今後のエジプトの情勢に注目するとともに、パレスチナやイラク、さらにはサウジがどうなって行くのかを見守って行きたい。
さらに、イスラム教やパレスチナ問題についての最新の情報についても読みたいと思う。
さらには、日本も頑張ろう、今目の前でおきている不正義を看過してはならないのだ。
【ロードウォーリア】海外コンセント変換プラグ、エレプラグW(B3タイプ・インド・東南アジア) RWD005
マレーシアにて使用するために購入しましたが
マレーシアの汎用プラグの形状が変更になっているのか
ホテルが海外旅行客用に調整しているのか
宿泊客用のコンセントには使用できませんでした。
ただし、テレビ、ランプなどの据え置きのものの
コンセントを外してみるとこの形状であったため
そこで交換して使用しました。
マレーシアの一般家庭などではこの変換プラグで大丈夫かもしれませんが
ホテルに宿泊する際は他のプラグまたは多国籍用のものがいいと思います。
ザ・メッセージ [DVD]
キリストの半生を描いた映画はたくさんありますが、マホメットを描いたものは少ないようです。恥ずかしながらユダヤ教もキリスト教も正教もイスラム教も神は同じということを最近知り、勉強のつもりで観ました。
驚いたのは、イスラム教を最初に迫害したのは多神教(アニミズム)だったこと。カーバ神殿には石や木の偶像がたくさんあったのですね。イスラム教が偶像崇拝を禁じているのはこういうことだったのかと合点しました。また、メッカを迫害されたマホメットらが、キリスト教の街メディナへと向かい、同じ一神教ということで滞在を許されるところも面白い。類は友だったのです。
インドネシアの国是(パンチャシラ)では、宗教は一神教でなければならないと書かれています。なぜなのかと思っていたのですが、こんな背景があるのですね。
ザ・メッセージ -砂漠の旋風- [DVD]
預言者ムハンメドがどのように掲示をうけたのか、どのようにイスラム教は広がっていったのかを知る上でとても分かりやすいDVDでした。
宗教の内容的なものも解説があり、中近東イスラム教支持者から「お奨め」とされていると言う点にも納得しました。
イスラム教では預言者:ムハンメドの顔を描くことはタブーとされています。この映画でも預言者の顔は一切でできません。むしろ、預言者の目として物語が展開していくといった想定です。
歴史的な色々な背景も面白く、興味深い1本でした。