ラヴェル ピアノ曲集(3) ソナチネ
ラベルから直々にレッスンを受けたペルルミュテールのコメント満載の
エディション。その意味では現状でもっともリサーチされたと思われる
春秋社の版と双璧をなす版。
でも意外に凄いことが書かれているわけではない。実は幾つかの場合を
除いて極めて普通のコメントが書かれている。まあプロの演奏家にとっ
てはその幾つかのコメントが重要になるのだということはわかる。
レイアウトとかは全体的にすっきりしていて見やすい。コメントがある
割にはうるさくならない感じで使いやすい楽譜。
月の光 ~ドビュッシー / ピアノ名曲集
私自身特別毛嫌いするでもなく、詳しいわけでもないクラッシック。
ドビュッシーのことも名前くらいしかろくに知らなかった。
あるきっかけがあってこのCDを聞いてみたらハマるハマる(笑)
のちに知ったのですが、「音の印象派」とも呼ばれていたそう。(本人は嫌がったみたいですが)
確かにそう言えばそんな感じ。とにかく和音が美しいし耳に心地良い。
何より音だけを聞いていて情景が浮かんでくるなんてそうそう無いように思う。
「沈める寺」が有名ですが、私は「夢」がおすすめです。
どちらもドビュッシーの代表作でこのCDにも勿論収録されています。
昨今"癒し"がテーマのものって多いように思いますが、それも人それぞれだし飽きてしまえば苦痛でしかない。
私にとって癒しとはドビュッシーの音楽でした。価格も安いですしまずはお聴きになりませんか。
ベルリオーズ:幻想交響曲 ほか 小澤征爾指揮 サイトウ・キネン・オーケストラ [DVD]
会場で見たい、聴きたいと思っても叶うことのない地方在住者には、とてもありがたい商品でした。
願っても、このコンサートのチケット入手はとても困難なのでしょうけども(笑)
先にiTunes Music Storeで同演奏の音源を購入したのが、このDVDを求めたいと思うにいたったきっかけです。
何度も聞いていて「これは歴史に残る名演に違いない。ぜひその場にいたかった!」と思うようになり、たまたま検索したらDVDがあるのを知った次第です。
映像を何度も見て、そのすばらしい指揮に唸る以外になし。
ぜひ腰痛を治して頂いて、元気なお姿で復帰して頂きたいです。
映像はすばらしいのですが、音自体は別途販売されている音源ほどではないかな?と思います。
それでも歴史に残る名演には間違いなし。
ライブラリーに加えて損のないDVDであると思います。
ラヴェル:ピアノ作品全集
ラヴェルが最初から管弦楽のためだけの作品として書いた曲はスペイン狂詩曲以外なく、彼のピアノ作品のなかで気に入ったものを管弦楽用に編曲していることを考えると、ピアノ用の原曲を知ることがラヴェルの本質を正しく知るうえでは重要なことです。
この演奏は演奏者の個性・クセがそれほど強くなく、ラヴェルの譜面に託した思いを演奏から感じ取るのに最も適した一枚だとおもいます。だからといって演奏が味気ないというわけではなく、何度聴いても、いや聴けば聴くほどその洗練された演奏に魅了される名盤でしょう。
ラヴェルは生涯独身でピアノと気に入った数冊のスコア以外に身の回りにものを置くことがなかったと、何かの本で読んだ覚えがありますが、そんなラヴェルの心の内まで表現しているかのようです。孤独感・剛直さ・愛国心・子供に寄せる愛情などラヴェルの人となりも感じられる一枚。
オディロン・ルドン NOIR [DVD]
ルドンは好きな画家で、1989年に東京国立近代美術館で展覧会を見て、その木炭画の美しさに驚いた.岐阜県立美術館が所蔵で何点か作品を持っているので、来館した時見たが、鮮やかな色彩を用いた作品よりも、黒の作品のインパクトは強烈だった.
このDVDは、そんなルドンの「黒」の魅力を余すところなく紹介している.先に書かれていた方のレビューを読んで買ったのだが、内容はとてもよい.気球が昇っていき、巨大な目玉が燃えて落下しながら怪物の頭部に収まる画像は鮮烈で、複数の作品を映像としてうまくつなげてあるのには感心した.怖いという印象を持つ人も多いルドンの「黒の時代」の作品だが、人が誰しも持っている心の闇や夢の中の世界を表現していて、このDVDはそれを映像としてよく表現していると思った.ジャケットの絵にもある蜘蛛がオープニングに出てきて歩き回る様子がとてもユーモラス.タイトルの書体や音楽もよく吟味されていて、短いがよい作品だと思った.